【北欧ミステリー小説のおすすめ】ジェイムズトンプソン「凍氷」

近年、北欧ブームにドンドン勢いがついてきているように感じます。

IKEAなど家具や雑貨をはじめ、最近ではテレビや小説でもフィンランドなど北欧が舞台になっているものがあります。



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今回は、北欧ミステリー小説の「凍氷」を読んだ感想を記載させて頂きます。


北欧の寒々しい気候や鬱屈とした暗い天気などの情景が浮かんでくるような小説でした。

著者はジェイムズトンプソンで、フィンランド在住のアメリカ人作家です。

カリヴァーラシリーズとして、1作目の「極夜 カーモス」に続く小説です。

3作目の「白の迷路」、4作目の「血の極点」と続いていくシリーズものとなります。

自分は「極夜 カーモス」も、その後の「白の迷路」や「血の極点」も読んだのですが、この2作目の「凍氷」が一番面白いと感じました。

物語は、フィンランド警察のカリ・ヴァーラ警部が事件を解決していくシリーズものです。

フィンランドを舞台にした殺人などを解決していくミステリーとなっています。

このシリーズは、主人公が同じでフィンランドを中心に起きる事件としては流れも同じですが、巻ごとにフィンランドの歴史や情勢が抱える問題点をテーマにしていて、勉強にもなります。

凍氷では、「フィンランドはユダヤ人虐殺に加担したか」というテーマを主題においています。

一見すると、優しく穏やかな印象のあるフィンランド人の人種差別の意識などについての問題点が浮き彫りにされています。

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フィンランド作家のミステリー小説は決して多くはありません。

北欧のミステリー小説では、「ドラゴンタトゥーの女」などのミレニアムシリーズで有名なスウェーデンものが圧倒的に多く、特捜部Qで有名なデンマークのものやガラスの鍵賞などを受賞した「湿地」「緑衣の女」といったアイスランドの作家のものが話題となっています。

北欧には、優秀な本に贈られる賞として「ガラスの鍵賞」というものがあります。

北欧5カ国(アイスランド・ スウェーデン・デンマーク・フィンランド・ノルウェー)の最も優れた推理小説に贈る文学賞で、そういった賞をとった作品が話題の中心となっています。

フィンランドミステリーでは、マッティ・ロンカ著「殺人者の顔をした男」 、レーナ・レヘトライネン著「雪の女」、ティモ・サンドベリ著「処刑の丘」、ソフィ・オクサネン著「粛清」といった作品があります。

しかし、それ以外は殆ど知られていません。

こういう流れも見ても、決して出版されている本の数が多いとは言えないフィンランドミステリーですが、ジェイムズトンプソンのカリ・ヴァーラシリーズは、どれもフィンランドが抱えている問題を題材に取り入れているので、フィンランドに興味がある方だけでなく世界情勢が気になる方が楽しめるミステリー小説になっています。

フィンランドなどの北欧に興味のある方はもちろん、ミステリー好きや小説好きな方にもおすすめの書籍だと感じました。

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